麻薬と動物
- コスタリカ社会科学研究所
- 2 日前
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コスタリカにおける最大の社会問題のひとつに、麻薬があります。
もともと麻薬にはそれほど汚染されていなかった国だったのですが、コカインなどの生産地である南米北部から、その消費地である北米までの運搬ルートにあたるため、徐々に国内にも流通し始め、今では国を挙げての一大課題となっています。
そんな麻薬と動物が絡んだ”珍事件”が立て続けに報道され、話題になっています。
まずは、「麻薬運搬猫」。
猫に麻薬を巻きつけ、刑務所に運ばせていたようです。以前にも似たような事件がありましたが、猫が運搬の役目を果たせるかどうか、疑問が残ります。
ちなみにこの刑務所、弊所が企画・運営している生物回廊農園「なまけものの通りみち」と同じ地域にあります。もちろん、私たちの農園では麻薬など作っていませんし、動物にもそのような虐待はしていませんよ!
続いて、なぜか「麻薬とカピバラ」。

コスタリカでは、麻薬の運搬もカピバラの運搬も違法です。ですので、両方あわせて摘発となりました。
カピバラは南米原産の、世界最大の齧歯類(ネズミの仲間)です。日本の動物園にもよくいるので、ご存知の方も多いでしょう。ただし中米コスタリカには原生していませんので、現地では外来種となります。コスタリカでは、外来種の持ち込みは固く法で禁じられています。在来種でも、野生動物の捕獲は法律によって禁止されています。どちらにしても違法です。
ちなみに日本では、外来種をペットとして飼育することや、動物カフェなどが流行っていますが、コスタリカではすべて違法行為です。生き物に対する考え方がまるで違うのです。
とはいっても、法律を破る者もいるわけで、それが今回の顛末につながったというわけです。カピバラは売るつもりだったのでしょうが、それを飼育するのも違法なので、こっそり飼いたい人がいたのでしょうか。謎が謎を呼ぶ事件です。
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