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足立力也

 1973年福岡市生まれ。

 西南学院中学校在学中の1987年、社会科の授業で初めて「コスタリカ」という単語に触れる。その時に聞いた「コスタリカ人は誰もが『軍隊を持たない』という」という新聞記事の記述に疑問と関心を持つ。

 ​1992年、立命館大学国際関係学部からカナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)に1学年留学。その冬休み、友人とともに初めてコスタリカを訪れる。観光旅行ではあったが、国会をアポ無しで訪問し、大統領秘書官の案内と説明を受け、本当に彼らは誰もが軍隊を持たないことに揺るぎない自信を持っていることを確認する。同時に、経済成長至上主義を信奉せず、幸福度にこだわりを持った国家運営を行っていることにも驚愕。ここから、足立力也のコスタリカ研究が始まる。

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 立命館大学大学院国際関係研究科博士課程前期課程でコスタリカの民主化過程について研究したのち、一旦サラリーマンとして就職。1年半のプログラマー/システムエンジニア期間を経て退職後、コスタリカ国立ナシオナル大学大学院に入学。「ラテンアメリカ思想に関するラテンアメリカ学博士課程」で、主に西洋・ラテンアメリカ哲学を研究しつつ、コスタリカの社会や政治、経済などについても、一人暮らしの生活体験も踏まえつつ、独自に研究を進める。

 ナシオナル大学院での専攻が哲学であり、もともとの興味が「なぜコスタリカ人は<みんな>軍隊を持つべきではないと考えるのか」というテーマだったこともあり、研究の中心も制度などより「コスタリカ人の思想」に重点を置いている。その結果、一種の「コスタリカ哲学」というものが彼らの中でできあがっていることに気がつく。

 そこから、日本ではとかく、軍隊がないという「制度」に注目がいきがちだが、重要なことやこsつありかから私たちが学べることはそこではなく、私たち一人ひとりがいかに考えるかという「哲学的意識」だというテーマを発信し続けている。

 2000年から「コスタリカ・ピースガイド」として現地ツアーの通訳ガイドを始める。

​ 2001年、コスタリカを描いたドキュメンタリー映画「軍隊をすてた国」のアシスタント・プロデューサーとなり、脚本から撮影コーディネート、インタビュー、通訳、字幕編集など、映画制作のあらゆる作業を担当。2002年に公開された同映画は、自主制作映画としては異例の上映回数を誇り、同年にスピンオフ書籍となる「平和をつくる教育」(共著/早乙女愛、岩波ブックレット)を出版する。同書の記述は2004年から10年間、光村図書小学校6年生国語の教科書で「平和の砦を築く」という単元において掲載された。

 2004年、自衛隊の軍縮やアジア人権裁判所設立等による積極的な東アジア平和外交を訴え、参議院議員選挙に全国比例区で「みどりの会議」より立候補。落選するも、日本で初めて「アジア人権裁判所」の設立を提唱した国政候補者となる。

 2009年、初の単著となる「丸腰国家」(扶桑社新書)発刊。

 同年、「平和ってなんだろう」(岩波ジュニア新書)も上梓。

 この2冊は、現在においてもコスタリカを知るための入門書となっている。

 2004年、「コスタリカを知るための55章」(国本伊代編、明石書店)で、13の章執筆を担当。

 2016年の改訂版「コスタリカを知るための60章」(同)では、著者群最多の21の章を執筆する。

 2017年、初のコスタリカ写真集「プラビッシマ!」I(ひと・社会)及びII(自然・動物)を出版。

 2019年、一般社団法人コスタリカ社会科学研究所を設立、代表理事に就任。

​ これまで、佐賀大学、北九州市立大学、福岡大学の非常勤講師として、国際関係学、平和学、ラテンアメリカ哲学、実践ビジネス英語、異文化交流などの講義を担当する。

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