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2023年8月〜9月コスタリカ訪問記 その3:持続可能な開発のあり方

更新日:2023年12月18日

・8月23日…レンタカーにてラ・グアリアへ。

 太平洋に出る国道27号線をひたすら降り、タルコレス川河畔に差し掛かったあたりで一旦休憩をとります。

 この川にかかる橋は、クロコダイルが間近に観察できることで有名です。

 ご覧のように、ここは観光スポットにもなっています。



 橋の手前にある駐車場に車を停めて、川の真ん中あたりまで歩いていってみます。



 すると、体長4mはあろうかというクロコダイルがうじゃうじゃいます。



 先日、コスタリカのプロサッカー選手が川でワニに襲われて死亡したという痛ましい事件がありました(この場所ではありませんが)。コスタリカでは川に近づく際には気をつけましょう。


 太平洋岸まで降り切ったところで、昼食を使うことに。プラジャ・エルモサ野生生物避難区では、遠目にコンゴウインコのカップルを目撃しました。



 ここからは、ひたすら太平洋岸をパナマ方面、つまり南東に向けて走ります。

 このパン・アメリカン・ハイウェイは、中米地峡を貫く幹線道路であるため、国際輸送用のトラックがひっきりなしに行き交います。



 途中、性的虐待にNO!という看板をみかけました。



 コスタリカでは性暴力の問題が根深くあります。

 一方で、それに対して声を上げられるよう、20世紀終盤から公的あるいは民間の仕組み整備が急速に進みました。また、意識も大きく変わりました。現在では総合的にみて日本より先を行っていると言っていいでしょう。


 休憩を挟みつつ、約6時間半のドライブを経て、夕刻にようやく目的地であるラ・グアリアに到着。「木を植える人は命を植える人」という看板が迎えてくれます。



 コミュニティ・リーダーのヘイリン宅にお世話になります。



 このラ・グアリア訪問は、「けもみち世界征服」の文脈から生まれてきたものでした。

 生物回廊を世界に広げる決議を採択させるために参加した国際会議「グローバル・グリーンズ・コングレス」のオンライン参加者で、同じようにコスタリカで開発援助プログラムを行なっているというカナダ人と出会い、彼が関わっているプロジェクトを視察させていただくという流れでこのラ・グアリアを訪問したというわけです。


 早速ヘイリンに、コミュニティにおける活動の話を聞きました。

 ここには200世帯500人が住んでおり、ヘイリンはAVESというカナダのNGOと協働してコミュニティ開発をリードしています。

 AVESの援助により、すでにコミュニティサロン、バスケットコートなどが整備されました。また、地元有志によって簡易キャビン(宿泊施設)などを建設し、観光客誘致を進めようとしているということでした。それがどのようなものかは、翌日案内していただくことになりました。


・8月24日…午前、ヘイリンにラ・グアリアのコミュニティを案内してもらいました。

 朝、ヘイリン宅前にて。



 バイクに乗せてもらい、橋を渡って、ラ・グアリアの主要産業となっているアフリカンパームのプランテーションを案内していただきました。



 プランテーションを抜けて川を渡ると、沼地が広がっていました。将来的にはそこで釣りなどのアクティビティを提供し、観光客を呼び寄せたいと考えているということでした。ただ、釣りに関してはライセンスなどが必要なのでは?という疑問も頭に浮かびました。


 帰り道に、観光客用のキャビン(簡易宿泊施設)を案内してもらいました。



 そのつくりはあまりにも簡素で、観光客を呼び込めるようなものではない印象でした。「清貧」といえば聞こえはいいのですが、よほどの貧乏旅行好きでない限りわざわざ来るような付加価値は見出せません。80年代の農村観光開発のような印象を受けました。


 話を総合すると、アフリカン・パームのプランテーションを中心とした経済はそのままに、観光業などへの発展を考えているようでした。ただし、地元のエコシステムや生態系などに関する知識はあまり深くないようで、外来種と原生種の違いやモノカルチャーの弊害などについてもあまり意識していないようでした。持続可能な開発に関して、1980年代ぐらいの時代感覚でプロジェクトを進めているように見え、21世紀/現代コスタリカのやり方からは随分遅れているという印象を受けました。



 ちなみに、この地域に隣接するピエドラス・ブランカスでは、オーストリア人たちによる開発プロジェクトが進んでいます。そちらは生物回廊を意識したものになっていて、すでに国立公園にも指定されています。それに関してラ・グアリアでは「予約客だけを相手にし、そうでなければご飯も提供されない、非常に高価で限られた人しか行けない」など、あまり快く思っていない意見も聞きました。

 つまり、ラ・グアリアではコミュニティベースのプロジェクト進行に関しては理があるものの、環境的・経済的持続可能性に関してはまだ意識が薄い状態で、一方ピエドラス・ブランカスに関してはエコロジカルで持続可能な発展を見せているものの、ローカルコミュニティとの連動がうまくいっていない様子です。環境・経済・コミュニティを鼎立させることの困難さがあらためて浮き彫りになりました。


 コミュニティ中心部に帰着後、小学校を訪問させていただきました。子どもたちの無邪気さも、20世紀から時が止まっているようでした。



 同日昼にラ・グアリアを出発し、次の目的地へ向かいます。

 目指すは、標高2,700m。

 一気に坂道を登り、ケツァールの生物回廊に舞台を移します。


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